hari's music blog

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20位:Daydreamer(TEAM★NACS)【邦楽マイ・ベスト20】

 

名刺代わりの邦楽ベスト20、第20位はTEAM★NACSの"DayDreamer"です。

(※以下敬称略)

 

 

Daydrermer

作詞・作曲:佐藤重幸/編曲:ターナーカー

 

・TEAM☆NACSとは

森崎博之安田顕・戸次重幸・大泉洋音尾琢真の5人による演劇ユニット「TEAM NACS」が音楽ユニットとして活動する際のグループ。

CUE DREAM JAM-BOREEという事務所のライブイベント限定で活動している。

 

 

このDaydreamerという曲ですが……まず、ファンキーなテイストを含んでいるサウンドが好き。率直に言って聴いてて楽しなるし身体が動く。

キーボードと太いベースだけでご飯おかわりしたくなるし、ギターとアコギのリズミカルな感じが好き。

 

そしてドラムが良すぎる。全体的に手数が多く縦をバシッと揃える感じが最高。

特に、勢いよくスネアの連だりしたり間を作って叩く感じが気持ちいい。流れるようなタム、シンバルの挟み方、歪ませたハイハットを入れるタイミングもいい。

 

そして、息遣いを感じる軽やかでクールなフルート。いい味出しててかっこいい。

 

歌に関しては5人ともいい声してますよね。歌が上手い順に戸次、音尾、安田、大泉、森崎だと思ってますが、この曲に関しては戸次森崎の声がいい。

「ざぁんこくなてぇえんごく」の戸次の歌い方、「濡れるキスも」の森崎のミステリアスでどこか色気がある感じどっちも好き。

 

サウンドの聴きどころで推せるのは2番Aメロのラストで何度も縦を思いっきり揃えるところが気持ちいい。

 

 

 

そして、この曲が20位に入った大きな理由が歌詞。

「Daydreamer=白昼夢を見る人」という意味合いです、抜粋して解説します。

 

【1サビ・ラスサビ】

彼らをおいて僕は旅に出る そこは簡単な世界 出来ない事のない世界

思いのままに 笑って泣いて OK 夢の世界に まだいるつもりさ

 

【2番Bメロ】

迫るピンチも 猛るドラゴンも 濡れるキスも 壊れる魔城も

君の涙も 僕の涙も 誰かの涙も 全部

ニセモノだから

 

【2番Cメロ】

「この手に捕まれ!(もう食べられない)

お前たちは先に行け!(僕にこんな力が)

ここは通さない!(お前を待っていた)

これで最後だ!」

 

【2サビ】

彼らをおいて僕は旅に出る そこは単純な世界 出来ない事のない世界

重い絆に笑ってなくて OK 白い世界に まだいる

 

1サビでは彼ら(他のNACSのメンバー)を置いて夢の世界に行く。思いのままに笑ったり泣いたりできる世界に現実逃避したいと書かれている。

 

で、2番Bメロ~Cメロでは実際に夢の世界らしき情景を感じられるフレーズ。Bメロ頭4つのフレーズで古き良きRPGや冒険物ファンタジーの世界観が浮かぶ。グイン・サーガドラクエといったベタな冒険物が好きな戸次らしさ全開。

(濡れるキスは冒険物には無いけど、森崎の声がいい意味でゾクゾクするからヨシ!)

 

 

でも、そこに「全部ニセモノだから」という皮肉を添えているのもいい。

2サビでは「思いのままに笑って泣いてOK」が「重い絆に笑ってなくてOK」になっている。この言葉選びのセンスのよさ。

大学から10年以上続く絆が壊れるのが嫌だけど、かといって笑顔を見せるのは相当辛かったんだろうなと思う。だから白昼夢を見ていたいという気持ちが込められてる。

 

Daydreamerが作られた頃、TEAM NACSは解散もあったかもしれないというぐらい、メンバー内には険悪な空気が流れていたと言われてます。そのうえ当時、戸次は最愛の母が入院している状態。

(この曲のリリースが8月ですが、お母様は12月に亡くなりました)

 

その苦悩を昇華して作ったのがこの"Daydreamer"という曲です。あまり知られてない曲ではありますが、私の邦楽ベストでは20位に入ります。