6月23日は『慰霊の日』である。沖縄県民の4人に1人が亡くなった沖縄戦の組織的戦闘が終了した日。(ちなみに完全に終結するのは9月7日です。)
沖縄では6月になると学校では平和学習が盛んになり、テレビでは戦争に関するドキュメンタリーが放送される。6月23日当日は沖縄平和祈念公園にて行われる沖縄全戦没者追悼式が行われる。
沖縄全戦没者追悼式のテレビ中継を見ていると、県外の方がメールで「沖縄旅行で平和の礎(へいわのいしじ)の存在を初めて知った」というメッセージが読まれて、本土の人には知られてないコトに衝撃を受けた。
平和の礎は、沖縄の戦没者を名前を国籍・軍人・民間人を問わずに刻銘していて、戦後80年の今でも追加刻銘の受付を行っている。(ちなみに、対馬丸や原爆被爆者といった戦災で亡くなった人も刻まれている。)
沖縄戦は民間人を巻き込んだ地上戦であり、日本兵は多くの民間人を殺した。
民間人をスパイとみなしたり、ガマ(防空壕)で泣いてる赤子を抱えた母親を「敵に見つかるだろう」と怒ったりしてね。だから、沖縄県民は戦争とは決して二度とあってはならないという気持ちが人一倍強いと思うんだ。
……故に、西田議員がひめゆりの塔で歴史を書き換えるような発言をしたときは正直ドン引きを通り越したし、石破首相が「ひめゆり学徒隊は沖縄戦の犠牲者」と発言したら速報が出てしまうのは「どうかしてる」と思った。
首相が史実を言っただけで速報が出るなんて言葉に詰まるよ。
戦争を忘れないためには、戦争がどれぐらい忌々しいものであるのかという現実を知り、受け止めることがすごく大切だと思う。
絵本『つるちゃん』を読んだり、戦争体験者の講話を聴いたり、モノクロの沖縄戦の写真を見たりした。子供の頃から戦争下の酷さと向き合って、苦しくて胸が張り裂けそうになったことは何度も合った。
だからか、音楽が好きで音楽ライターをしているとはいえ……戦争を忘れない為に語り継ぐのもやらなくてはいけない、という気持ちが頭の片隅にある。
これから8月がやってくる。長崎・広島への原爆投下、そして終戦。
戦後80年、忘れないように、繰り返さないためにも……今こそ『戦争』という悲惨な出来事に向き合ってみませんか?
いい歌詞シリーズはゴスペラーズから一曲いきます。
ゴスで作詩家なら「ミモザ」「永遠に」といった代表曲を書いた安岡優さん……かもしれないけど、個人的には酒井雄二さんの書く歌詞が好きだったりします。"Ashes"とか表現美しすぎてゴスにハマってた頃めちゃめちゃ聴いてた。
最初のフレーズが『恋の炎が二人を焼いていった』。なにがあったんだろうと思ってしまうけど、一つだけわかるのは……二人とも互いへの想いがすごく強かったこと。
かといって、終わってしまった恋ではない。終わってもなお、相手への想いが強くなるのを表現してるのがサビ。
胸に大きな穴が空いて
こぼれそうな愛を押さえて
嘘みたいに 狂おしいんだ
灼け付くよな Heart of mine
どれが本当の言葉って
燃え尽きる時に判って
熱い灰を 掻き分けたい
燃え残った Soul fire
燃え尽きる寸前で、まだ燃え尽きたくないと思ったから、痛みを感じながらも小さな魂の火を手に取る。(し、心に灯す。)
酒井さんの深い熱が込められた歌詞は美しすぎて圧倒されます。
こんなひとくち紹介じゃ足りないぐらいとてもいい歌詞なので、いつかちゃんと書きたいなぁ。